矢野阪神がV争いするには「一貫性」ほしい/権藤博 – プロ野球 : 日刊スポーツ

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取材に応じる阪神矢野監督(撮影・前田充)

取材に応じる阪神矢野監督(撮影・前田充)



<阪神V奪回へのシナリオ/第3回>


阪神が今年2位になれたのは、矢野監督が大山と藤浪を使い続けたことです。大山は巨人岡本と本塁打キングを争いながら、4番として白星につながる1発を量産した。藤浪はリリーフで調子を上げ、終盤の白星に貢献した。投打の幹となる選手を使い、彼らが頑張ったからこその2位です。

昨年はどうだったか。大山は開幕から105試合4番で使い続けたが、不調で8月に4番を外すと7番まで下げ、控えに回した時期もあった。4番はチームの顔。監督がこのシーズンは大山でいくと決めたら、信念を曲げちゃいかん。大山のプライドも大事にしなきゃいかん。しかも、阪神では数少ないホームランの打てる日本人です。今年の開幕も実は控えで、ボーアの不調やマルテの故障で4番を打たせる結果オーライになったけど、任せれば本塁打王争いする力があるじゃないですか。広い甲子園を本拠地にして、日本人選手が28本も本塁打を打つのは本当に立派なことですよ。

藤浪は昨年、1軍登板は8月の1試合だけで、あとはずっと2軍に置いた。入団から3年連続2桁勝利を挙げたあれだけの素材を、2軍に置き続けてどうするんですか。今年はコロナ禍もあったとはいえ、開幕から1カ月2軍で、先発でなかなか勝ちがつかないと9月半ばに2軍に落とした。でも、チーム内のコロナ感染などでこちらも結果オーライ的に再昇格すると、中継ぎで見違える結果を出し続けた。先発か中継ぎかじゃない。プロの選手の中でも傑出した能力がある藤浪は、中継ぎでも1軍に置いて戦力にすることに意味があるんです。2軍で復調を待つ選手ではないんです。

阪神が来年優勝争いするために、矢野監督に求めたいのは「一貫性」です。監督は勝つか負けるか。ダメならクビになるしかないし、何事にも一貫性を持たなきゃ1年を通して勝ちきれない。この選手を軸に戦うんだという信念と覚悟は絶対必要です。阪神でいえば、ポテンシャルが高くて投打の軸になり得る大山と藤浪は絶対に外せない。巨人と互角に渡り合える、力のある選手はいるんです。今年彼らを使って2位になれたことで、その重要性に気付いたんじゃないですか。

巨人の原監督は我慢しながら岡本を若き4番に育てた。エース菅野と合わせ、太い投打の幹を中心に戦ってリーグ連覇した。しっかりした太い幹があるから外国人や、育成から上がってきた若い選手をとっ替えひっ替えしてもチームが回る。阪神は幹を据えないで、他の選手をとっ替えひっ替しても屋台骨がないからグラグラで勝てませんよ。もちろん監督に不可欠な一貫性は采配、起用含め全てにおいて大事で、全てといっても過言ではありません。

たとえば3年連続12球団ワースト失策の守備力向上も、一貫性をもって改善しないと同じことを繰り返すでしょう。長年キャンプから見ているが、選手にもコーチにも危機感、ピリピリ感がない。来年CSが復活したら、3位以内に入ればいいともっと緩むかも知れない。中日を見てご覧なさい。キャンプだけでなく、シーズン中も試合前ノックから実戦的で1球1球に意図がある。阪神はセレモニーみたいに流している。投手力はいいんだから、あとは守りじゃないですか。なぜ、おろそかにするのか。

ドラフト1位で4球団が競合した近大の佐藤輝が入ってくるが、選手は絶対ポジションを渡さない危機感、新人を寄せ付けないピリピリ感がないとダメ。矢野監督ら首脳陣は何が何でも守備力を上げるんだという一貫性がないとダメ。もちろん守備力の向上は、言葉で言うほど簡単じゃない。でも強いチームを作るためには、地道にやるしかない。来春のキャンプで変わったと感じれば、阪神が優勝争いできると予想します。

 

○…元横浜日本一監督で日刊スポーツ評論家の権藤博氏(81)が、今季のセ・リーグの順位予想を的中させたことがTwitterなどで話題を呼んでいる。

開幕前の6月18日に本紙評論家25人が両リーグの順位予想を行い、権藤氏がパーフェクトでセ・リーグを当てた。Twitterでは「権藤さんの順位予想ヤバない?」「来年から権藤さんの予想参考にしよ」などの声が上がっている。










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