インストラクショナルデザインの基礎-研修の企画と改善(2日編)
レポート:(株)IHI 迎 英子(HRDM会員)

2月19日(木)&20日(金)に参加者数12名(満席)で、セミナーを実施いたしました。
本セミナーは、実務での活用力をより高めるために、ステップバイステップで進める小演習と総合演習を大きく刷新いたしました。その第一回目の開催が今回に当たります。改善効果がでているのか、そのあたりも含めHRDM会員の迎さんよりレポートいただきます。
■再受講制度の活用で学びを定着させる
「インストラクショナルデザイン(以下、「ID」)の基礎」の受講は2回目となります。以前の1日コースの受講時、自分としては「理解した」つもりでいたのですが、いざ、自社に持ち帰り、自身が担当する研修への適用となった段で「あれ?ここはどう考えるのだったっけ?」と迷いが出て、考えがまとまらない状態に入り込んでいました。結局、せっかく学んだはずのIDを活かしきれず...となっていました。
これは、自分自身の理解が中途半端なことが原因では? と思い、再受講制度を活用させて頂きました。
■自身の業務活用意識と思考のフル稼働で理解の質を変える
1日目講義の初めに、堤さんの「ご自分の業務を意識しながら参加して下さい」の一言を心に留め、自身の業務である「階層別教育」への活用を常に意識して聴く様に心がけました。これは非常に効果的でした。「この内容を私の業務に使うとしたらどうなるのか?」を考えることで自分の中で、講義内容や用語が具体化され印象に残るのです。また、同じグループの人たちも同様に教育の担当者であることから、お互いに自身の担当する教育への適用について話す中、自分の間違った理解に気づいたり、更に考えが深まったりすることができました。
堤さんは、講義中は常に朗らかで、わかりやすい言葉を使われ、とても楽しい雰囲気なのですが、グループワークや議論となると一転、厳しい一面を見せます。私の「まぁ、わかりました...かな?」程度の答えでは、議論を終わらせてくれません。こう書くとすごく怖い方のような印象かもしれませんが、堤さんからは、真剣に向き合って下さる気持ち、正しく理解してほしいとの気持ちが伝わり、こちらも頭をフル回転させ、考え、組み立て、説明することに集中していました。このやりとりが「中途半端な理解」を一掃してくれました。
■繰り返し練習で実践のコツをつかむ
今回の2日間編の特色として、グループワークが増えたことがあると思います。

このグループワークがなかなか手ごわいものでした。一見、やさしそうに見える課題でも、ID理論を正しく理解して適用しないと、思わぬ方向に進んでしまったり、全員の考えがまとまらなくなったりと...。この迷路のような状況に落ち込むと、本当に苦しいものでした。
また、いつもなら教育の事務局として、受講者がグループワークに取り組む様子を見ているだけなのですが、今回は自身がグループワークに参加して結論を出さねばなりません。このことは「受講者の気持ちや、大変さを身を持って理解する」という、思わぬ副産物となりました。

堤さんからは「みなさん、IDを学んだのですから、IDを学んだ人として考え、理解を深めて下さい」と、何度も注意が飛びます。
この言葉に、ともすれば、これまでの自己流の考え方で走りそうになるのを何度も引き戻されました。また、同じグループの方が、皆さんIDを理解しようとする意欲が高く、熱心な方ばかりだったので(もちろん、他のグループの方も!)グループワークは、大変ながらも、疲れながらも「楽しい」と感じることができました。それは「わかる!」を何度も実感したからだと思います。
特に、堤さんから「このグループ、今回の課題はよくできましたね」と言われた時のグループワークでは、全員が集中し、意見を交わし、その中でどんどん理解が進むことを実感できました。これは一人で学んでいては得られない感覚でした。このような経験ができたことをとても嬉しく思います。
前回の受講では「このセミナーでID理論を習いさえすればわかるようになる」という考え方だった、と反省しました。

セミナーを受講することは「習うと同時に常に自分の頭で考えることも並行しないと本当に理解できない」を実感しました(当たり前のことかもしれません...!すみません!!)
この再受講はとても有効なものとなったと感じています。今後、担当する研修の企画、見直しに活用することで更に理解を深めたいと思っています。
堤さん、一緒に受講した皆さん、本当にありがとうございました。
以上
2月19日(木)&20日(金)に参加者数12名(満席)で、セミナーを実施いたしました。
本セミナーは、実務での活用力をより高めるために、ステップバイステップで進める小演習と総合演習を大きく刷新いたしました
。その第一回目の開催が今回に当たります。改善効果がでているのか、そのあたりも含めHRDM会員の迎さんよりレポートいた
だきます。
■再受講制度の活用で学びを定着させる
「インストラクショナルデザイン(以下、「ID」)の基礎」の受講は2回目となります。以前の1日コースの受講時、自分としては
「理解した」つもりでいたのですが、いざ、自社に持ち帰り、自身が担当する研修への適用となった段で「あれ?ここはどう考え
るのだったっけ?」と迷いが出て、考えがまとまらない状態に入り込んでいました。結局、せっかく学んだはずのIDを活かしきれ
ず...となっていました。これは、自分自身の理解が中途半端なことが原因では? と思い、再受講制度を活用させて頂きました。
■自身の業務活用意識と思考のフル稼働で理解の質を変える
1日目講義の初めに、堤さんの「ご自分の業務を意識しながら参加して下さい」の一言を心に留め、自身の業務である「階層別教
育」への活用を常に意識して聴く様に心がけました。これは非常に効果的でした。「この内容を私の業務に使うとしたらどうなる
のか?」を考えることで自分の中で、講義内容や用語が具体化され印象に残るのです。また、同じグループの人たちも同様に教育
の担当者であることから、お互いに自身の担当する教育への適用について話す中、自分の間違った理解に気づいたり、更に考えが
深まったりすることができました。
堤さんは、講義中は常に朗らかで、わかりやすい言葉を使われ、とても楽しい雰囲気なのですが、グループワークや議論となると
一転、厳しい一面を見せます。私の「まぁ、わかりました...かな?」程度の答えでは議論を終わらせてくれません。こう書くとす
ごく怖い方のような印象かもしれませんが、堤さんからは、真剣に向き合って下さる気持ち、正しく理解してほしいとの気持ちが
伝わり、こちらも頭をフル回転させ、考え、組み立て、説明することに集中していました。このやりとりが「中途半端な理解」を
一掃してくれました。
■繰り返し練習で実践のコツをつかむ
今回の2日間編の特色として、グループワークが増えたことがあると思います。このグループワークがなかなか手ごわいものでし
た。一見、やさしそうに見える課題でも、ID理論を正しく理解して適用しないと、思わぬ方向に進んでしまったり、全員の考えが
まとまらなくなったりと...。この迷路のような状況に落ち込むと、本当に苦しいものでした。
また、いつもなら教育の事務局として、受講者がグループワークに取り組む様子を見ているだけなのですが、今回は自身がグルー
プワークに参加して結論を出さねばなりません。このことは「受講者の気持ちや、大変さを身を持って理解する」という、思わぬ
副産物となりました。
堤さんからは「みなさん、IDを学んだのですから、IDを学んだ人として考え、理解を深めて下さい」と、何度も注意が飛びます。
この言葉に、ともすれば、これまでの自己流の考え方で走りそうになるのを何度も引き戻されました。また、同じグループの方が
、皆さんIDを理解しようとする意欲が高く、熱心な方ばかりだったので(もちろん、他のグループの方も!)グループワークは、
大変ながらも、疲れながらも「楽しい」と感じることができました。それは「わかる!」を何度も実感したからだと思います。
特に、堤さんから「このグループ、今回の課題はよくできましたね」と言われた時のグループワークでは、全員が集中し、意見を
交わし、その中でどんどん理解が進むことを実感できました。これは一人で学んでいては得られない感覚でした。このような経験
ができたことをとても嬉しく思います。
前回の受講では「このセミナーでID理論を習いさえすればわかるようになる」という考え方だった、と反省しました。セミナーを
受講することは「習うと同時に常に自分の頭で考えることも並行しないと本当に理解できない」を実感しました(当たり前のこと
かもしれません...!すみません!!)
この再受講はとても有効なものとなったと感じています。今後、担当する研修の企画、見直しに活用することで更に理解を深めた
いと思っています。
堤さん、一緒に受講した皆さん、本当にありがとうございました。
以上
開催日 |
2015年2月19日 (木) 09:45~17:30 |
学習テーマ |
従来1日で開催していた小会定番セミナー「IDの基礎」の学習内容を見直し、新たな事例演習を追加し、2日編としてリニューアルいたしました。
勘や経験で行われる研修企画や研修改善を、科学的な手続きで実施する方法論がID理論です。
セミナー初日は、ID理論の概要を講義と全体演習を通して抑えていきます。2日目は、2つのケース演習(研修開発事例と研修改善事例)を行い、IDの実践応用力の強化を図ります。
【開催日時】
1日目:2015年2月19日(木) 9:45-17:30
2日目:2015年2月20日(金) 9:30-16:00
【学習目標】
1.与えられた事例に対して、「研修企画概要書」を用いてID理論に則り、最適な研修を企画できるようになる(知的技能)。
2.与えられた事例に対して、「IDチェックシート」を用いてID理論に則り、合理的な改善点や改善策を整理できるようになる(知的技能)。
3.学んだID理論を自分が企画する研修に活用したくなる(態度)。
【参考書籍】
教材設計マニュアル‐独学を支援するために 鈴木克明著 北大路書房 |
学習目標 |
1.与えられた事例に対して、「研修企画概要書」を用いてID理論に則り、最適な研修を企画できるようになる(知的技能)。
2.与えられた事例に対して、「IDチェックシート」を用いてID理論に則り、合理的な改善点や改善策を整理できるようになる(知的技能)。
3.学んだID理論を自分が企画する研修に活用したくなる(態度)。
|
講 師 |
人材育成マネジメント研究会 副理事長 堤宇一氏 |
会 場 |
明治大学 駿河台校舎 紫紺館 S2会議室
千代田区神田小川町3-22-14
https://www.meiji.ac.jp/koyuka/shikonkan/copy_of_shikon.html |
定 員 |
12名 ※最低催行人数:4名 開催1週間前までにお申込人数が、最低催行数に満たない場合は、中止とさせていただきます。 予めご了承ください。 |
参加費 |
会員:\30,000(税込)非会員:\40,000(税込) 再受講(会員&非会員):\10,000(税込)
※再受講とは、繰り返し学習を支援するための制度です。以前受講したセミナーに、さらなる理解を目的に繰り返し受講することをさします。再受講の参加者は、ティーチングアシスタントとして、初学者の参加者の学習サポートにご協力ください。他者の学習をサポートすることで、より深い学びを実現する事ができます。
※再受講の方は、申込フォームのコメント欄に「再受講」とご入力ください。 |
参加対象者 |
本セミナーは、以下に示す業務経験ならびに業務権限を有した人材育成従事者を想定して開発されています。
■担当する研修を持ち、自分の権限内業務として改訂活動が行える。
■教育ベンダーや担当講師に研修の内容や方法に関する指示や依頼、打合せなどを業務として行っている。
■研修開発を実施した経験を有している。
■組織内で、現在、人材育成に携わっている。 |
開催概要 |
研修を設計し、教材やツールを開発し、それをインストラクションするという研修の全業務を行う人材育成担当者は、まず存在しません。それが実情であれば、大学院で身につけるような深い専門知識を習得する必要性は薄いと考えられます。必要な能力は、研修企画者&発注者として、理論や事実に基づき企画し、指示を行い、専門家からの提案や研修の問題点を合理性を持ち検討し、改善アイデアを提示する能力です。
本セミナーは、ID理論の本質的な考え方や鍵を握る事項を掴み、それを実践に適用するスキルの強化に注力して進めます。
【学習項目】
<1日目:ID理論の基本知識>
1.パフォーマンス向上と研修(研修の効用と限界)
研修の実施目的
パフォーマンスの低減要因
2.インストラクショナルデザイン(ID)の概要
IDの定義と研修設計のシステムアプローチモデル(ADDIEモデル)
研修設計&開発の全体概念モデル
ニーズ分析・特定
学習目標の明確化の3要素
学習成果の分類(タキソノミー)
学習者・コンテキスト分析・前提条件
評価(学習目標到達の保証:事後評価テスト、評価の種類)
学習項目の構造化(学習内容の洗出し)
学習目標の系列化(学習の順序)(学習時間の見積り)
指導方略(手段・展開・環境/ガニェの9教授事象)
学習モチベーション(ARCSモデル)
<2日目:IDの実践力強化>
3.総合演習(ID理論の活用実践力の強化)
1)研修企画演習:「研修企画概要書」を用いてIDの観点から研修を企画する
2)研修改善演習:「IDチェックシート」を用いてIDの観点から研修の問題点を探る
■参考書籍
「教材設計マニュアル-独学を支援するために」 鈴木克明著 北大路書房
■写真等記録情報の使用許諾のお願い
小会では、広報活動及び会員サービスの向上に活用するため、ビデオ撮影、音声収録、写真撮影、受講アンケートを実施しています。これら映像、音声、画像、コメント(以下、記録情報)は、小会の関わるWebコンテンツ及び紙媒体の配布資料等に活用させていただく可能性があります。
小会活動へのご参加は、記録情報の活用にご承諾いただけたものとさせていただきます。
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支払方法と 領収書発行 |
■支払方法:当日会場受付時に現金支払を原則とします。
■領収書発行:領収書をご要望の方は、お申し込みの備考欄に「領収書要」と、ご記入ください。会社名(学校名)欄にご記入いただいた宛名で用意いたします。なおそれ以外の宛名をご希望の方は、お申し込み備考欄に、宛名を明記ください。 |
キャンセル について |
申込後のキャンセルは、早めにご連絡ください。
開催の5日前より以下のキャンセル料金が発生いたします。なお、キャンセル料に関しては、後日請求となります。
・開催5日前~3日前のキャンセル料は、参加料の50%
・開催2日前~当日のキャンセル料は、参加料の100%
・連絡なしの不参加は、参加料の100% |