2014年11月13日 (木)開催 | 基盤教育研究分科会

教育効果測定のための「自由記述式アンケートの設計&分析」(2日編)

レポート:HRDM副理事長 堤宇一

DSCF2394.JPGのサムネイル画像 こんにちは、堤宇一@人材育成マネジメント研究会です。本会の定番セミナー「教育効果測定のための自由記述式アンケートの設計と分析」を開催いたしました。
本セミナーの企画&講師を担当する堤が、活動報告をレポートさせていただきます。
今回は「開発の背景とセミナーの構造」と「参加者の属性や反応」という2つの視点から、ご報告させていただきます。

■企画者の視点「セミナー開発の背景とセミナーの構造」
1)間違いだらけの教育効果測定活動
 本セミナーの開発動機は、教育効果測定コンサルテーションで筆者が何度となく遭遇すDSCF2413.JPGる問題が大きく関係しています。教育効果測定をテーマに活動して10年が経ちました。様々な組織からお声掛けいただき、調査支援の機会をいただき、また現在も継続中です。ご支援に際し、その組織で実際に使用している測定ツールをチェックさせていただきます。ほとんどの組織では、研修の満足度アンケート(レベル1)が実施されています。しかし残念ながら、アンケートの構造や質問文、分析方法(評価基準含む)は、調査ツールとして満たすべき条件を備えていません。条件を満たしたツールには滅多に出会いません。多くの組織は、効果測定をやっているつもりになっておられますが、実態は調査としての基準やクオリティを満たしていないのです。いい加減なツールで、間違いだらけの方法で実施&分析が行われています。その様な由々しき問題を少しでも改善したいと願い本セミナーを企画&開発いたしました。

2)調査活動で留意すべき点と思考力を強化
 調査活動の一部分(質問の作り方や分析スキルといったパーツ)を教えてくれるセミナーは、探せばあるのですが。調査活動の頭からお尻までの全体を扱ったセミナーは殆どないと感じています。頭からお尻とは、「調査目的を明確化し、測定対象(構成概念)を定義する。そして狙いに合った質問文を作成し、データを収集する。データ分析基準を作り、データの分析&解釈を行い、結論をまとめ、報告するまでの工程」を差します。全ての工程を一気通貫で学ぶことで各工程での重要ポイントや実施に際して注意すべき点が見えてきます。本セミナーは、データ収集活動やレポート作成の工程は時間の都合で扱いませんが、調査活動の各工程をケース演習で進め何度も何度も練習していただくシミュレーション構造になっています。ですから参加者の皆さんは頭をフル回転せざるを得なく、とても負荷が大きい研修だといえます。その様な構造ですから、講師は演習過程の要所&要所で介入し、コメントや質問を投げかけ、参加者個々が重要点に気づくようにファシリテートしています。筆者も細心の注意を払いながら、ヒントやコメントを提示するので、本セミナーを行うと疲労困憊します。その為、少ない定員(最大15名)でないと運営できないという短所が存在します。

■講師の視点「参加者の属性や反応」
1)学術者(アカデミアン)と実務者(民間企業従事者・講師)が共同テーマを議論する場
 DSCF2397.JPGHRDMのこだわりは、学術家と実務家が一緒に共通テーマを議論する場を作る事です。理論と実践が出会い切磋琢磨することで、相互がインスパイアされていきます。この多様性が失われると「科学的で効果的な人材育成」という目標に近づくことが出来ません。今回の参加者の方々は、大学関係者が50%、民間企業の従事者&事業主が50%という割合でした。お陰様で、実践的で、そして理論に立脚した議論の場として運営することが出来ました。

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2)疲労困憊の参加者
 本セミナーの山は、「構成概念の定義化」「質問文の作成」「評価基準の作成&分析活動」の3つの演習です。この3演習で、学習所要時間の80%弱を占める設計です。演習では、何故そう考えるのか、どう組み立てていくのかといった思考訓練を繰り返し&繰り返し行います。クタクタになり、参加者の皆さんが疲労困憊になっていく様子が、講師の目からも手に取るように分かります。ある参加者の方は、セミナー受講後「頭がうにうに」とフェイスブックで表現していらしました。
しかし最後は「どのように考えればよいのか、何に注意しなければならないのかが分かった」「今まで如何に、いい加減な調査を実施していたのかが分かった」「実際の業務で実行する際の勘所が掴めた」というコメントを全参加者からいただきました。講師の勝手な解釈ですが、疲れながらも充実した時間を過ごしていただけたと理解しています。

 回数を増やして欲しいと度々ご要望をいただきます。サラリーマンをしながら続けているNPOのため、年に1~2回程度しか本セミナーは開催できません、ご要望に添えない点はご容赦ください。しかし、正しい調査方法の普及のため、来年も定番コースとして実施します。たとえ頭が"うにうに"になったとしても科学的な人材育成を展開する意義を感じていらっしゃる方は、是非ご参加ください。
多くの心ある皆様にお会いし議論できる場を運営でき、とても嬉しく思っています。
以上

開催日 2014年11月13日 (木) 10:00~18:00
学習テーマ

 研修の効果測定で多用される「自由記述式アンケート」の設計と分析方法についての基本的な考え方を2日間で学ぶ、HRDM定番セミナーです。
 本セミナーの進め方は、教育効果測定の基本講義を踏まえた後、自由記述型アンケートの分析演習を行い、この分析結果を題材として、分析結果をばらつかせる主たる原因を検討します。ばらつき原因の是正を行うために「アンケート定義書」を用いたグループ演習を繰り返し行います。演習を通じて、調査についての基本的な考え方や測定領域の設定、質問文の作成、解釈基準の設定という主要なスキルを強化していきます。本セミナーのメイン演習は「質問文作成」とサンプルデータを用いての「評価基準づくりと分析」です。

【開催日時】
 1日目:2014年11月13日(木) 10:00-18:00
 2日目:2014年11月14日(金) 09:30-17:30

【参考書籍】
 『教育効果測定の実践‐企業の実例をひもとく』 ¥2,800+税
  堤宇一(編著)、木村覚、早川勝夫・柳美里、和田修一(著) 日科技連出版社

【事前課題】以下の2つの質問に対するあなたのご意見を整理してください。
 <Q1>
 研修満足についてお尋ねします。皆さんが提供された研修を受講し、参加者の方々が、どのような状態や気持ちになることが研修満足であるとお考えですか?
 <Q2>
 研修の良し悪しを判定するために、あなた(あなたの所属する部門)が現在用いている「評価項目」や「評価基準」「判定のポイント」「解釈ルールや原則」などを整理してください。

学習目標

自由記述式アンケートの設計と実施手順を理解し、妥当な分析ができるようになるために、以下に示す6つの学習目標を達成する。

1.アンケート調査で不具合を発生させる3つの主要因を自分の言葉で説明できるようになる。
2.アンケート定義書の記載項目に沿って必要な内容を整理できるようになる。
3.調査目的に合った測定領域と測定対象(構成概念)を定義できるようになる。
4.調査目的を満足させる有効な回答を得るための質問文が作成できるようになる。
5.プレコーディング調査とアフターコーディング調査、それぞれの特徴(長所と短所)を自分の言葉で説明できるようになる。
6.サンプル・テキストデータとガイドラインを用いて、研修を評価するための項目と基準を作成できるようになる。

講 師 人材育成マネジメント研究会 副理事長 堤宇一氏
会 場

明治大学 駿河台校舎 紫紺館 S4会議室
千代田区神田小川町3-22-14
https://www.meiji.ac.jp/koyuka/shikonkan/copy_of_shikon.html

定 員 24名 ※最小催行人数5名。 開催1週間前に、お申込数が最小催行人数に満たない場合は、開催を中止させていただきますので、予めご了承ください。
参加費 会員:¥35,000-(税込)   非会員:¥45,000-(税込)
参加対象者

本セミナーは、以下に示す業務範囲や能力を有する方を、主対象として企画されています。
◆人材育成に携わり研修企画や改善業務を行っている人。
◆研修評価アンケートを実施し、その分析結果を研修改善に用いている。しかしながら、アンケート調査の方法について、体系的に学んだ事がなく、アンケート業務に対する不安を抱えている。
<前提知識>
1.研修の設計・開発の経験があること。あるいはベンダーと共同で研修の設計・開発・改善をおこなった経験がある。
※研修テーマを講師や教育ベンダーに伝えて、後はまる投げ的業務しか経験のない方や研修の運営業務しか経験のない方は不適格です。

2.自由記述式のアンケートを自分なりに工夫し作成し、それを用いて研修評価を行った経験がある。

3.事前課題を実施している。

開催概要

研修を正しく評価し、改善に活かすための測定ツール「自由記述式アンケート」の設計方法と分析方法の基本を2日間で理解します。

<セミナー概要>
本セミナーは、教育効果測定の基本講義を踏まえた後、演習用の自由記述アンケートの分析からスタートします。この分析結果を題材として、分析結果をばらつかせる主原因は何かを検討します。ばらつき原因を最小化するために、どのようにアンケートを開発すればよいのかグループ演習を繰り返し行います。演習を通じて、調査の基本的な考え方や測定領域の設定、質問文の作成という主要なスキルを高めていきます。もう一つの重要な演習は「分析基準づくりと分析」です。この演習を通じて評価項目と解釈基準の設定のポイントを掴んでいただきます。

<主な学習項目:1日目>
 ★オリエンテーション  (10:00開始)
 1)教育効果測定の基本と調査方法の概要
 2)アンケート分析演習(個人)
 3)分析結果のバラツキの発生原因
 4)アンケート調査の実施手順
 5)アンケート調査の実施目的の整理
 6)アンケート定義書
 7)データ収集領域の整理(構成概念の定義化)
 ★初日の振り返りと明日の予告

<主な学習項目:2日目>
 ★初日の振り返りと2日目のアウトライン(9:30開始)
 1)質問文の作成
 2)評価基準の作り方と分析手順
 3)評価項目&基準の作成とデータ分析-1
 4)評価項目&基準の作成とデータ分析-2
 5)評価項目&基準の作成とデータ分析-3
 6)プレコーディングとアフターコーディング
 7)その他の留意事項
 ★まとめ&質疑応答

■参考書籍
『教育効果測定の実践‐企業の実例をひも解く』 ¥2,800+税
堤宇一(編著)、木村覚、早川勝夫、柳美里、和田修一(著) 日科技連出版社

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支払方法と
領収書発行

■支払方法:当日会場受付時に現金支払を原則とします。

■領収書発行:領収書をご要望の方は、お申し込みの備考欄に「領収書要」と、ご記入ください。会社名(学校名)欄にご記入いただいた宛名で用意いたします。なおそれ以外の宛名をご希望の方は、お申し込み備考欄に、宛名を明記ください。

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