2013年12月12日 (木)開催 | 基盤教育研究分科会

インストラクショナルデザインの基礎

                                                                                          レポート作成:西岡 由美子

1.イントロダクション
2013年12月12日 に「インストラクショナルデザインの基礎セミナー」1日講座が明治大学駿河台キャンパス紫紺館にて開催されました。参加者は13名でした。
DSCF2018.JPG私自身、本を読んで勉強しようと購入したものの、なかなか進まず・・・と迷った中で、「えい!」と思いきって参加しました。が、初めての参加でしたので、学べる楽しみと不安が入り混じったスタートでした。講師は柳美里氏(慶應MCC)がご担当され、まずはお互いに自己紹介から始まりました。「基本講座」の位置付けでしたが参加者の方は意外や教育のベテランも多く、「改めて学びたいと思った」と同じような動機を伺って安心しました。

2.進め方
スケジュール紹介にて学習マップが提示され、どのような段階を経て学びを進められるのかが明確になりました。特に柳講師は声の音色が抜群にすばらしく、明快でわかりやすい進行にすっかりやる気になりました。進行の途中で冒頭の学習マップのどの位置にいるのか、提示をしてもらえますので、現在どの位置にいて、何が学べているのかを理解しながら受講することができました。

DSCF2007.JPG普段の業務の中では、研修企画を一生懸命考えているつもりが、実は経験や思い込みで設計していることに気付き、きちんとフレームに落とし込んで理論で学ぶとこれほど違うのかと、「目からウロコ」を久しぶりに体感しました。
また実際に研修を開催すると「あっ、○○を忘れていた!」と慌ててリカバリーに入ることもありますが、研修企画の段階で「与件:研修設計・開発に影響を与える条件」を整理することで、様々な条件をまず検討できるので、「ムリ・ムダ」がなくなり、研修が効果的になることも学びました。

3.一番のポイント
今回の研修の一番のポイントは「研修の出入口を設定できる」です。学習目標を立てる際に皆さん悩まれる部分ですが、実は明確にしたつもりができていないこともあります。例として「『組織の生産性を高めるためのマネジメントを習得する』というマネジメント力養成セミナーとは、どんなセミナー?」
を考えましたが、この学習目標では様々な捉え方がありよくわからないと受講者からも声が上がりました。でも実際にはこのような目標を立ててしまっていることはないでしょうか?

本日の研修では、研修の出入口の「出口」「入口」とはどのようなことを指すのか、ショートケースを交えながら進められました。最初は改めて聞かれて戸惑ってしまいましたが、ショートケースのおかげで少しずつ理解が深まって行くのも分かります。
効果測定の部分では、堤副理事長が「特別解説」を織り交ぜて下さり、また違った学びも得ることができました。効果測定講座は受講したことがありませんが、興味深そうな内容です。

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4.セミナーを受講して得られたもの
一番のポイントの「出入口」の設定の後には、「学習を支援する働きかけの立案」でちょっと難易度の上がるケーススタデイを行いました。8分のワーク時間がとても短く、学んだことをアウトプットする難しさを感じますが、自分がすこしずつ「できる」実感が得られてきました。
最後に「研修企画概要書の作成」が約1時間のワークで設定されています。今日一日で学んだことを確認しながらワークを進めました。企画後はペアワークがありますが、まだまだ力が足りないことを実感します。

<整理のポイント>
(1)与件:①狙い ②学習者 ③学習環境 ④研修に関する条件 ⑤その他把握すること
(2)出入口:①学習目標 ②前提条件 ③評価方法
(3)学習支援のための働きかけ:①学びを支援する ②動機付けを行う

■学習目標を明確に記述する
■ねらいと学習目標に整合性があるか
■学習目標・評価方法・学習内容に整合性があるか

常に、思考を行ったり来たりさせながら考えを深めていくことの大切さを学びました。

5.最後に
あくまでも上記は研修で解決できる位置付けの問題であり、そもそも研修か別の方策かも見極める参考図書も紹介されました。研修への周囲の期待は高く、費用対効果が一番問われるのも事実です。でも研修を開催することが全ての答えではなく、本当に研修で解決できるのかをまずは問うことも時としては必要であるとの柳講師の説明を伺って、現在自分が抱える様々なもやもやの解決方向が一つ発見できたのも大きな収穫でした。

冒頭に中原淳氏の「成人教育論 P-MARGE」が紹介されました。会社で受ける研修と異なり、自分で必要性を感じて学ぶことの重要性を改めて実感できたセミナーでした。
最後になりましたがセミナーをご担当してくださった柳講師、事務局&特別講師の堤副理事長、そしてお付き合い頂いた参加者の皆様に感謝申し上げます。

以上

開催日 2013年12月12日 (木) 10:00~18:00
学習テーマ

本セミナーは、小会の定番講座です。
研修設計の理論&手法である「インストラクショナルデザイン」の基礎的な考え方を1日で理解するものです。
本セミナーは、研修開発の根幹である学習目標・評価方法・学習内容を明確にかつ整合性を保って設定し、学習順や学習方法を妥当に設計するための基礎知識を獲得し、「研修企画概要書」を作成できるようになることをめざしています。

学習目標

インストラクショナルデザイン(以下ID)の基礎理論を用いて、ケースに記された問題を解決するための研修の企画概要を作成できるようになる。
・IDの基礎理論を理解する
・IDの基礎理論を用いて研修の企画概要を作成する

講 師 株式会社慶應学術事業会(慶應丸の内シティキャンパス) インストラクショナルデザイナー/eLC認定eLPコンサルタント 柳美里氏
会 場

明治大学 駿河台校舎 紫紺館 S4会議室
千代田区神田小川町3-22-14
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html

定 員 15名 ※最小催行人数5名。 開催1週間前に、お申込数が最小催行人数に満たない場合は、開催を中止させていただきますので、予めご了承ください。
参加費 会員:¥10,000-(税込)  非会員:¥30,000-(税込)
参加対象者

本セミナーは、次の条件に該当する方を主たる対象として企画されています。
・組織内人材育成に携わっている方
・教育・研修の企画や開発、改善業務を担当しているが、研修設計の理論や手法を学んだことがない方

<前提知識>
研修企画・設計業務をイメージできる。
(理論的な正しさは不要です。所属組織における業務フローや具体的な実務内容がイメージできれば結構です。)

開催概要

最初に、IDとは何か、システム的アプローチとは何か、研修品質を高めるため設計段階で何をすべきか、といったIDの基礎を学びます。
続いて、設計段階での具体的実施事項と実施方法を講義で理解し、ケースを用いて練習します。
最後に総合演習として、ケースに記された問題を解決するための研修企画概要書の要点を作成します。
上記の学習過程を踏まえ、本セミナーは、研修開発の根幹である学習目標・評価方法・学習内容を明確にかつ整合性を保って設計するための基礎知識を獲得し、研修企画概要書の要点を作成できるようになることをめざしています。
※研修企画概要書とは、研修企画者が考えた研修コンセプトを記述した資料です。研修の詳細設計に入る前の段階で記述し、開発者(講師・研修ベンダー等)と共有します。これに基づいて関係者間で議論を重ねて詳細設計を行い、開発を実施します。

<セッション学習目標と主な学習項目>
1)オリエンテーション

2)インストラクショナルデザインとは
◆IDの基礎的な考え方であるシステム的アプローチ(ADDIEモデル、研修設計~実施の手順)を説明できるようになることをめざします。
  ・研修とは
  ・インストラクショナルデザインとは
  ・研修設計におけるP-D-S  ほか

3)研修の要点の設計
◆研修を企画する際、明確に設定すべき事項を説明でき且つ設定ができるようになることをめざします。
  ・与件の整理
  ・研修の出入り口の設定
  ・学習を支援する働きかけ(教え方)の立案

4)研修企画概要書の作成
◆研修企画概要書の記載項目に沿って必要な内容を書き出し、概要書を作成することができるようになることをめざします。
 ・研修企画概要書の構成
 ・研修企画概要書の作成

5)おわりに

■参考書籍
 「教材設計マニュアル―独学を支援するために」¥ 2,310
 鈴木克明 (著) 北大路書房(2002)


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申込後のキャンセルは、早めにご連絡ください。開催の5日前より以下のキャンセル料金が発生いたします。なお、キャンセル料に関しては、後日請求となります。
・開催5日前~3日前のキャンセル料は、参加料の50%
・開催2日前~当日のキャンセル料は、参加料の100%
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