2010年12月 4日 (土)開催 | 基盤教育研究分科会

インプロ(即興演劇)を体感し、「演劇的手法を用いたグループワーク」が人材育成のアプローチとしてどのような可能性をもつのかを共に考える

 インプロを使った人材育成...「インプロ(インプロヴィゼーション)」
という言葉を耳にしたことはあった・・・。
説明を聞くよりも、この手のものは体験しないとわからないだろうと思い参加した。DSCN1866.JPGのサムネール画像のサムネール画像

 

会場は丸く椅子を並べただけ。
傍らのホワイトボードには色とりどりのスカーフ、片隅のテーブルの上には初めて目にする楽器が数多く置かれている。
そしてマリンバの演奏曲が流れる中ではじまった。

 

軽いアイスブレークの後、早速4,5名のグループに分かれて、一人のストーリーを選んで演じることに。人だけでなく動物やモノ(体温計)も演じられて、笑いと共感の始まりだった。


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続いて、コンダクター(その場全体をファシリテートする進行役)の羽地(はねぢ)さんの質問に答えながら、
小さなストーリーが引き出され、それを他の方々が演じるというプレイバックシアターの体験がはじまる。


DSCN1903.JPG羽地さんの質問ぶりはカウンセリングのお手本のようで、ストーリーの語り手の心象風景だけでなく、その場、その時に存在した人やモノへの印象も引き出され、演じる人がそれぞれにイメージが持てるよう手渡されていった。

 

私は語り手として参加した。
自分が語ったストーリーを他者がそれぞれの即興で演じている。


DSCN1899.JPG自分のストーリーの再現と同時に自分の感覚とずれたものが持ち込まれて、我がこととして感じつつ
別の気づきが生まれるという経験であった。
人のストーリーを見る観客の立場だと、感情的につながる自分の別のストーリーも喚起される。
また、人のストーリーを演じる立場だと、自分なりの役の理解と他に演じる人とのやりとりの中での即興性が
意外な発見をもたらしてくれるようだ。
そのような振り返りを、参加者で共有した後、最後に企業での導入事例が紹介された。

4時間、インプロとしては入り口でしかなかったのだろうが、グループで頭と体と心を即興的に働かせる体験は、
心地よい疲れと興奮を残してくれた。

演じるという自分から抜け出る経験は、人により強い精神的な影響を与えるようだ。
コンダクターからは、元の自分から出て、また戻るということを意識的にするよう強調して説明されていた。
話し手からのストーリーの引き出し方も含めて、「インプロ」の実行には経験と良識のあるコンダクターが必須だろう。

その場でも出たが、組織での人材育成に使えるものかという観点から私見を少し。
小さなストーリーを媒介にグループの中での感情を含めた共有の場を通じた相互理解・共感の効果が期待されるので、
プロジェクトなど新しいグループ立ち上げの際に使えそうだ。
今回は体験できなかったが、未来に向けたストーリーでビジョンの創造・共有が図れる可能性もある。
またメンタルヘルスの向上としても、有効だろう。

一方、グループの規模と場の作り方には今回の形以外にも様々あるようだが、基本的にメンバーの自発性を重視し
進行も枠に嵌めすぎないことが、運営の大きな特徴でもある。
導入に関しては、経験のある人に指導を求め、ある程度の試行錯誤も覚悟する必要があるだろう。

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職場の一体感が薄れている今日こそ、インプロに代表される、場を暖め、人全体(頭・心・体)を暖め、
相互理解・共感を育む手法を、組織の人材育成の中に取り込んでいくことが求められているのではないだろうか。
何が生まれてくるかワクワクする自由度の高さ満喫しつつ、「繋がり」という人材育成課題を感じ・体験させられた
一日だった。

レポート報告:HRDM会員 杉本芳輝

開催日 2010年12月 4日 (土) 14:00~18:00
講 師 NPO法人プレイバック・シアターらしんばん理事長/羽地朝和(はねじ ともかず )
※運営スタッフ:河野朝子、他NPO法人メンバー数名
会 場

明治大学 駿河台校舎 紫紺館 S3会議室

定 員 30名
※最低催行人数:5名
開催1週間前までにお申込人数が、最低催行数に満たない場合は、中止とさせていただきます。予めご了承ください。
参加費 会 員:¥3,000-/回(税込) 非会員:¥10,000-/回(税込)
参加対象者

企業の人事・人材開発ご担当者さまプレイバック・シアターにご関心がある方どなたでも※演劇およびプレイバック・シアターの経験がなくても大丈夫です。

開催概要

■概 要

この講座では、インプロの一つである「プレイバック・シアター」を題材に、人材育成の新たなアプローチを皆さんと模索していきます。
プレイバック・シアターは、私たちが経験したことを語り合い、ストーリーとして即興で表現して分かち合う演劇的手法を用いたグループワークです。
企業研修、学校教育、心の治療、国際交流、社会福祉活動など幅広い分野の活動に取り入れられています。具体的には、誰もが参加できる簡単なエクササイズを通してプレイバック・シアターを実際に体感し、その根底に流れる精神とメカニズムについて学習します。
参加者が安心して語り合える場づくりのための工夫、分かち合いがもたらす効果を肌で感じながら、企業における具体的な導入目的を理解することを目指します。


■学習内容

1.プレイバック・シアターの体験・オープニング(相互の自己紹介と講座への期待の共有)
・ウォーミングアップ(お互いを知り合う、心と身体のストレッチ)
・エクササイズ(語ること、相手の気持ちを表現して返すことの練習)
・ストーリーの分かち合い

2.体験のシェアリング
・体験した後の気持ち、印象を参加者全員で共有

3.企業での導入事例の紹介

4.質疑応答キーワード:
演劇的手法、ストーリー、物語、分かち合い、即興、人材育成

※当日のご参加者の人数や状況に応じて、皆様が無理なく参加できるよう、ふさわしい内容でご提供していきます。このため、内容を一部変更する場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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について

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なお、キャンセル料に関しては、後日請求となります。

・開催5日前~3日前のキャンセル料は、参加料の50%
・開催2日前~当日のキャンセル料は、参加料の100%
・連絡なしの不参加は、参加料の100%